名古屋大学 高等教育研究センター

第149回招聘セミナー 大学事務職員大改造論
−職員が日本の大学を底上げする−
英国・ヨーロッパにおける職員研修を体験して
松村 彩子 氏 名古屋大学教育推進部事業推進課事業推進第二係・主任 2018年6月14日(木)18:00〜19:30 名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館7階 カンファレンスホール

■ 開催案内

第149回招聘セミナー

講演題目
大学事務職員大改造論−職員が日本の大学を底上げする−英国・ヨーロッパにおける職員研修を体験して
講演者
松村 彩子 氏
(名古屋大学教育推進部事業推進課事業推進第二係・主任)
日時
2018年6月14日(木)18:00〜19:30
場所
名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館7階 カンファレンスホール
※会場が変更になりました

講演概要

職業は何かと尋ねられて「大学事務職員です」と答えると、「学生が夏休みのときは休みなんでしょ。大学は夏休みが長くていいですね」と言われて、苦笑してしまった経験はないだろうか。職員は多忙であるし、毎年増え続けるプロジェクトやら改革で日本の大学職員は常に疲弊していると答えたいのが本音である。

それでも求められる大学改革。今、日本の大学の底上げのために必要なことは、事務職員の人材育成であると考える。

本報告では、報告者が英国・ヨーロッパで実際に体験した事務職員向けの研修紹介や、日本の大学で活かせる事務職員等の人材育成に関するアイデアの提案を行ってみたい。


■ 講演要旨

大学事務職員の社会におけるイメージは、「窓口にいる人」くらいのもので、夏休みが長いと思われているなど長閑かなものである。事務職員は前に出る役割ではなく、一般にはイメージしにくいかもしれない。実際の事務職員は、増え続けるプロジェクトやら改革やらに翻弄され、日々をこなすのに精一杯である。他方で、事務職員という枠に自らを押しこめることで、やりがいを見失いがちでもある。

その背景には、国立大学における人員配置と異動の特殊なシステム、「やったもん負け」と言わんばかりのインセンティブのなさ、そして大学改革等による仕事そのものの大きな変容が指摘できるだろう。

報告者もこのような閉塞感を抱えていた一人であった。そこで本学の制度を利用しJSPS国際学術交流研修に派遣してもらうこととした。大学の外から、自分の仕事や大学のことを見つめ直してみたかったのである。

配属先の英国では、JSPSの仕事を手伝いながら、様々な事務職員研修に参加する機会に恵まれた。そこで見いだしたのは、日英の大学事務職員の根本的な違いである。1つは仕事の進め方である。英国では、担当者が見切り発車に近い形で物事を始めてしまい、走りながら議論を重ね、微修正を繰り返して最終形に持っていく。決裁やら根回しやらとは無縁で、驚くばかりであった。2つめは、大学職員がプロフェッショナルであるということである。日本ではジェネラリストが求められ、様々な部署への配慮ができるように育てられる。しかし英国では、特定領域の専門家として事務職員が認知されている。そこには強い自負が感じられた。3つめは、ワークライフ・バランスの徹底である。日本ではどこも残業は当たり前、繁忙期になれば休日出勤が常態化しているのではないだろうか。英国では、定時になったら帰るし、休日はしっかり休む。これが仕事への集中力ややりがいを支えているように感じられた。

英国の経験を日本の大学で活かすにはどうしたらよいか。報告者のアイディアは3つにまとめられる。大改革としては、自主応募制の専門職ポジションの設置である。応募、選考、採用、パフォーマンス評価、インセンティブの一貫したシステムにより、事務職員のモチベーションや専門性の向上が期待される。このような改革と並んで、ロールモデルの創出、学び続ける事務職員を支える環境、事務職員に対する定期的な意識調査といった基礎づくりも重要である。これが2つめである。3つめは、各地で行われる研修に自主的に参加し、一人ひとりの事務職員が視野を広げることである。やりがいを感じられる日々のための、はじめの一歩となるであろう。

なお本報告は、下記に示すJSPSの研修報告をもとに再構成したものである。

松村彩子「大学事務職員大改造論−職員が日本の大学を底上げする:英国・ヨーロッパにおける職員研修を体験して−」
(URL http://www-overseas-news.jsps.go.jp/wp/wp-content/uploads
/2018/04/2017kenshu_09lon_matsumura.pdf
)

申し込み方法
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お問合せ先
info@cshe.nagoya-u.ac.jp
Tel:052-789-5696
本セミナーに関する質問事項等があれば、上記のお問い合わせ先まで連絡をお願いいたします。
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