名古屋大学 高等教育研究センター

第161回招聘セミナー アメリカの大学における研究組織 Roger L. Geiger 氏 ペンシルバニア州立大学名誉卓越教授/日本学術振興会外国人招聘研究者 2018年11月26日(月)15:00~16:30 名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ

■ 開催案内

第161回招聘セミナー

講演題目
アメリカの大学における研究組織
講演者
Roger L. Geiger 氏
(ペンシルバニア州立大学名誉卓越教授/日本学術振興会外国人招聘研究者)
日時
2018年11月26日(木)15:00~16:30
場所
名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ
使用言語
英語

講演概要

本セミナーでは、現代アメリカの研究大学における研究組織について論じる。専門分野ごとに細分化された組織を基調とする大学組織の中で、基礎研究を安定的に実施しながら、研究分野間の交流や大規模プロジェクトの運営を促進するにはどのような組織構造が効果的なのか。そのための資源配分の原理はどのようなものなのか。教育活動の質向上とどのように両立しうるのか。こうした問いを中心に、主要な研究大学の事例を取り上げつつ論じる。

■ 講演要旨

本研究会では、現代アメリカの研究大学における研究組織をテーマとして議論を行う。専門分野ごとに細分化された組織を基調とする大学組織の中で、基礎研究を安定的に実施しながら、研究分野間の交流や大規模プロジェクトの運営を促進するにはどのような組織構造が効果的なのか。そのための資源配分の原理はどのようなものなのか。研究者の雇用と処遇はどのようなものであるべきか。社会・産業との連携の実態はいかなるものなのか。教育活動の質向上とどのように両立しうるのか。本研究会では、こうした問いを中心に、主要な研究大学の事例を取り上げつつ議論する。

アメリカの大学における組織的研究のパターンは、連邦政府との契約に基づく研究から発展してきた。連邦政府との契約に基づく研究は大学に自律的研究という機能をもたらし、研究のための独自の予算を生み出した。しかし、大学が連邦政府の資金を得る能力は大学内部の研究能力に依存する。それは主にデパートメントに所属する教員の能力に掛かっている。大規模で継続的なプロジェクトは通常、研究センターや研究所に置かれ、それら組織は教員ではない研究員を雇用する。独自の予算を持つ研究の仕組みは研究担当副学長によって管理される。外部の資金提供者は実践的目的を求め、教員は基礎的知識を増進することを目的としており、そこには本来的な葛藤がしばしば生まれる。

1980年代以来、技術移転や技術に基づく経済発展がますます重視されるようになり、この構造が複雑化した。連邦政府の支援する大規模なプロジェクトは複数の専門分野において複数のパートナーを持つことを要求するようになった。研究担当副学長は大規模なプロジェクト資金を編成するため数多くのスタッフを雇用するようになった。教員の専門的能力が最も重要であることに変わりはないが、現在では中央でのかなりの誘導が不可欠となっている。専門デパートメントと研究センター、教員と資金提供者の目的の関係を調和するのに必要な大学の構造がアメリカでは生み出されてきたのである。

申し込み方法
  本セミナーへのご参加を希望される方はセミナー参加申込フォームから必要事項をご入力下さい。その際にご入力頂いたメールアドレスへの返信をもちまして、申込完了となります。
お問合せ先
info@cshe.nagoya-u.ac.jp
Tel:052-789-3534
(セミナー専用)
本セミナーに関する質問事項等があれば、上記のお問い合わせ先まで連絡をお願いいたします。
諸連絡
※いただいた個人情報は、本企画運営の目的にのみ使用いたします。
※ご来場の際には、できる限り公共交通機関をご利用くださいますようお願いいたします。構内駐車された場合の用務証明書発行はいたしかねますので、ご了承ください。
案内用ポスターPDFPDF

PDFファイルをご覧になるにはAdobeReaderが必要です。 AdobeReaderは、Adobe社AdobeReaderダウンロードサイトからダウンロードできます。
Get AdobeReader