名古屋大学 高等教育研究センター

第31回客員教授セミナー 大学生の課外活動に関する研究 政策立案・実践に向けて ケリー・リー・クラウズ氏 豪・メルボルン大学 高等教育研究センター 2006年2月17日(金) 15:00-16:00 名古屋大学東山キャンパス 文系総合館3階 306号室

■ 講演要旨

 本発表では、大学生が教室外でどのようなコミュニティを形成しているかについて検討する。メルボルン大学高等教育研究センターでは、オーストラリアの研究大学における学士課程1〜3年次に対する調査を行った。

 その結果、宿題について議論すること、授業中にグループ活動を行うこと、共同プロジェクトを実施することについては、毎日あるいは毎週実行していると回答した学生は過半数に上った。学業成績が優秀な学生が授業時間外に仲間と協同して学習を行う頻度は、優秀でない学生よりも多いことがわかった。

 留学生は「授業でわからなかった箇所について確認作業を行う」がオーストラリア人学生よりも高く、反対に、「社交的な場に出席する」は低いという結果が得られた。男女差については、男子学生は共同活動において試験対策などの目的志向が強く、女子学生は授業に関する問題について仲間と相談する傾向が強いことがわかった。

 アルバイトに費やす時間は週平均13時間であり、60%の学生は、アルバイトは学業に影響を及ぼすと考えている。アルバイト学生は友人関係についてより戦略的であり、授業に関する問題について相談できる友人を必要としていることが指摘できる。

 本発表の結論は次のとおりである。第一に、学生がキャンパスの外で行っているアルバイトの実態を把握することは、学生の学習活動、スキル発達、カリキュラム編成、教授法などにも影響を及ぼしうる。第二に、オンライン環境を活用することによって、教室における相互関係を教室外にも拡張できる可能性がある。第三に、学生を研究のコミュニティに誘うことは、学生に知的刺激を与える可能性を秘めている。

■ 開催案内

第31回客員教授セミナー
大学生の課外活動に関する研究−政策立案・実践に向けて

ケリー・リー・クラウズ氏
(豪・メルボルン大学 高等教育研究センター)

日時:2月17日(金)午後3時〜4時
場所:名古屋大学東山キャンパス 文系総合館3階 306号室

講演概要
学生の学習に参加度は、教室の内外における学習コミュニティへの参加度と密接にかかわっている。本発表では、教室の壁を越えて学生がどのように学習コミュニティを形成しているかについて、オーストラリアの研究大学(メルボルン大学)の事例を取り上げる。これを通して、21世紀の研究大学がどのような学習コミュニティを構築したらよいかについて議論したい。

言語:英語(通訳はありません)

お問い合わせ: 近田 <chikada@cshe.nagoya-u.ac.jp> (tel:052-789-5692)

※セミナーに出席を希望される方は、セミナー当日までに<seminar@cshe.nagoya-u.ac.jp>宛へご連絡下さい。(準備等の都合のためであり、必須ではありません。) セミナーは研究者、教育関係者、教育機関の事務担当者、学生(大学院生・研究生・学部生)、社会人など多くの方の参加を歓迎しております。 また、セミナー開催情報メールサービスも是非ご利用下さい。

案内用ポスターPDF

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