名古屋大学 高等教育研究センター

第47回招聘セミナー 大学職員のキャリアアップのための大学院教育 ―桜美林大学大学院(大学アドミニストレーション専攻)の事例を中心に― 馬越 徹 氏 桜美林大学大学院教授 2005年 2月4日 (金) 午後1時30分 名古屋大学東山キャンパス 文系総合館7階 カンファレンスホール

■ 講演要旨

 大学職員のキャリアアップのための大学院教育は始まったばかりであり、 現在はまさに夜明け前の段階であると言える。 その背景として、大学の主人公が変化したという点がある。 中世ヨーロッパに誕生した大学は、学生を中心としたボローニア型の大学と、 教師を中心としたパリ型の大学があった。 しかし、現在では経営者(職員)が最終的な権限をもつ大学が出現しつつある。

 大学職員に求められている能力は、大学を取り巻く状況を認識し、 当面する課題の本質を見抜き、ロジックによって提案し実行する力であるといえる。 これは単に執行部のみに必要な能力ではなく、すべての職員に共有すべき能力である。 その能力を獲得するためには、個別の研修よりも大学院教育が期待されている。

 桜美林大学大学院大学アドミニストレーション専攻には私立大学の職員が多く、 理事長、理事長OB,理事、課長補佐・係長クラス、 一般職員などが通学課程および通信教育課程に在籍している。 国立大学からは、事務局長、一般職員など少数であるが在籍している。 大学院教育を受けることで、専門能力を向上させるとともに、 他大学との職員のネットワークが形成されつつある。 それに伴い、ヘッドハンティングなどによる職員の流動化も進んでいる。