コラム:人目を忍ぶ研究生活?

 またまた、ディーキン大学ネタで恐縮です。ここのウォーターフロント・キャンパスというイカした建物に入ると、スタッフが仕事するオフィスのデザインに驚かされる。なにせ、廊下側の壁面がぜんぶ透明なガラスで、中の様子が丸見えなのだ。ううむ、これではセクハラも起こるまいて。

  かたや、ウチの大学では、こんな風景を見ることができる。新しい研究科の建物ができた。研究室の扉には国立大学の建物にはめずらしく、一部に透明なガラスがはめられていた。ところが、先生方という先生方が次々とそのガラス窓にポスターを張ったりカーテンを掛けたりして、中が見えないように隠し始めたのだ。中でなにをするつもりなのカナ〜と勘ぐってしまうこうした仕儀は、基本的にオフィスというものを勘違いしているとしか言いようがない。オフィスは公的空間・仕事場なのであって、プライベートなあなたのお城ではないのだ。