コラム:発声練習をしてみたら

 わたしはかつてある大学で社会学の非常勤講師をしていました。必修の授業だったので受講生は200人と多く、奥行きのある階段教室で、しかも私語が花盛りという過酷な条件でした。もちろんマイクを使ったのですが、3回目の授業でのどを痛めてしまいました。ついつい張り切って、無意識のうちに声を張り上げていたのかもしれません。

  知り合いの中学校の先生に相談したら、「授業の前に発声練習をする」などのアドバイスをいただきました。さっそく次回の授業の10分前にトイレでこっそり、「アー」「ア、エ、イ、ウ、エ、オ、ア、オ」と腹式発声のウォーミングアップを試みました。すると、授業では声が楽に出るようになり、その後はのどが枯れることもなくなりました。のど飴をなめておくのもひとつの手です。