名古屋大学 高等教育研究センター

第151回招聘セミナー
第1回教育の質保証に関する研修セミナー
教育の質保証に向けたFDの方法 中井 俊樹 氏 愛媛大学教育・学生支援機構 教授 2018年7月12日(木)15:00~17:00 名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ

■ 開催案内

第151回招聘セミナー
第1回教育の質保証に関する研修セミナー

講演題目
教育の質保証に向けたFDの方法
講演者
中井 俊樹 氏
(愛媛大学教育・学生支援機構 教授)
日時
2018年7月12日(木)15:00~17:00
場所
名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ

講演概要

教育の質保証に向けて大学や学部はどのようにFDを進めていけばよいのでしょうか。本セミナーでは、FDに関わる教職員として必要となる基礎的な知識を習得することを目的とします。

FDとはどのような活動なのか、FDをどのように企画・運営・評価したらよいのか、教員をFDにどのように巻き込むことができるか、FDを効果的に推進するためにどのような制度を構築したらよいのかなどの論点を通して、所属大学に適したFDの方法を明確にしていきます。


■ 講演要旨

教育の質保証とFDは密接な関係にあります。FDは個々の授業の質保証の基盤になるだけではありません。大学の理念や教育目標の共有、カリキュラムの改革、成績不振学生への対応と共有、学習成果の実態の把握と改善点の抽出、IR担当者などの質保証人材の育成といった方法で組織的な教育の質保証につながります。また、教育の質保証のデータがFDの推進に資するという関係もあります。

近年の大学教員には、任期制の導入によって不安定な雇用形態の者が多く含まれています。さらに、教育改革の進展が教員の不安を高めているという側面もあります。たとえば、「PBLの形式で授業をしてほしい」「ルーブリックを作成して評価してほしい」「英語で授業をしてほしい」など担当する授業に対する大学からの要望は、以前と比較して格段に多くなっており、大学側からのFDによる支援が期待されています。

FDにはさまざまな類型があります。授業・教授法(ミクロレベル)、カリキュラム(ミドルレベル)、制度・規則・組織(マクロレベル)の教育改善の対象による3分類は、FDと教育の質保証の関連を明確にするでしょう。

FDの方法には大きく2つの類型があります。1つは、授業方法に関する理論や実践的な知識に基づいて授業を改善していくものです。たとえば、研修でジグソー法という新しい授業方法を学んで、授業のグループワークに活用していくといった活動があてはまります。もう1つは、自分自身の授業を振り返ることで授業を改善していくものです。たとえば、ティーチングポートフォリオを書くことで自身の教育理念から見直し、今後の目標を検討するといった活動があてはまります。この2つのFDの型は、教員を技術的熟達者と捉えるのか、それとも省察的実践家と捉えるのかによって分類されます。

さらに、教員のキャリアのどの段階を中心に対象にするのかといった視点でFDを分類することもできます。大学に勤務する前に教育能力を高める機会を与える入職前型、新任教員などのキャリア初期の教員に対して教育活動の支援を行う初期型、さまざまなキャリアの段階の教員を支援するという生涯継続型があります。このようなFDのさまざまな類型や視点を理解することによって、所属機関に適したFDのあり方を見出すことができるでしょう。

申し込み方法
  本セミナーへのご参加を希望される方はセミナー参加申込フォームから必要事項をご入力下さい。その際にご入力頂いたメールアドレスへの返信をもちまして、申込完了となります。
お問合せ先
info@cshe.nagoya-u.ac.jp
Tel:052-789-5696
本セミナーに関する質問事項等があれば、上記のお問い合わせ先まで連絡をお願いいたします。
諸連絡
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※ご来場の際には、できる限り公共交通機関をご利用くださいますようお願いいたします。構内駐車された場合の用務証明書発行はいたしかねますので、ご了承ください。
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