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名古屋大学高等教育研究センター

第6回客員教授セミナー

「大学における教養改革について」

小林哲夫(ジャーナリスト、朝日新聞「大学ランキング」編集者/センター客員助教授)

日時:2000(平成12)年10月5日(木) 午後1時30分

場所:名古屋大学高等教育研究センター 会議室




講演要旨

1991年の大学設置基準の大綱化により、日本の国立大学の教養教育は大きく変わった。理念としての教養教育のあり方が問われることとなったが、現実には、従来の「教養部」という組織をどう改組したらよいのか、その場合の教養部教官の移行・分属をいかに行うかという政治問題が議論の中心となった。各大学の改組事例を観察すると、結果として教養教育の責任主体が曖昧になってしまったこと、教養カリキュラムの継続性・整合性がなおざりにされていること、教養教育の負担が未だに旧教養部所属教官に重くのしかかっていることなど、諸問題が山積している。
90年代後半、教養教育の見直しが叫ばれるようになったが、今の教養教育体制では見直しは困難を極めるだろう。教養教育を担当するセクションが学部以上に権限をもった責任部局として機能しなければ、教養教育の充実は図れないだろう。