『名古屋大学新入生のためのスタディティップス1−「学識ある市民」をめざして−』はこれでおしまいです。これを通してあなたに伝えたかったことをまとめると、次のようになります。
- 大学とは、学ぶことそのものに価値を置く人々の集まりである。
- 大学は人類の知的遺産を保存し、それを次の世代に伝えるだけでなく、そのリレーに新たに参加する人を生み出している。
- これから大学で学ぶあなたには、ぜひ「学識ある市民」になってもらいたい。
- 「学識」とは、豊かな知識、知識と知識を関連づける能力、時間的・空間的に大きな座標系、科学的・合理的な考え方を持っていることである。
- 「学識ある市民」とは、人類の知的遺産に対する畏敬の念を持ち、知ること・学ぶことへの努力をあきらめず、学ぶことが生きる喜びでもあり、学んだことを人々のために活かそうとし、人類の知的遺産を時代に継承するリレー走者でありたいと願っている人のことである。
- アルバイトやサークル活動も大事だが、そればかりに没頭してはもったいない。ぜひ名古屋大学で学習中心の生活を送ってほしい。そのために大学の資源(人、情報など)を最大限に活用してほしい。
- 大学生として、他者の知的努力にタダ乗りするような行為をしない。他人のそういう行為を許さない。
- 大学で学ぶ上で、他者の生命・人格・学習を尊重する。
いかがでしょうか。大学がどんなところか、大学で学ぶということはどういうことなのか、あなたなりに感じ取ってもらえれば幸いです。大学での学習活動に実際にどのように取り組んだらよいかについては、続編である『名古屋大学新入生のためのスタディティップス2−自発的に学ぼう−』をご覧下さい。
それでは、名古屋大学での学習生活を大いに満喫してください。